「毎日同じ作業を繰り返している。」メールの転記、スプレッドシートの更新、SNSの投稿。一人社長やフリーランスの業務には、定型作業がたくさんあります。これらを手作業でこなしていると、本来やるべき「稼ぐ仕事」に使える時間がどんどん減っていきます。

Make(旧Integromat)は、こうした定型作業を「プログラミングなし」で自動化できるツールです。ZapierとMakeの全般的な比較は、ZapierとMake、どっちを使えばいいのか。一人社長の自動化はじめの一歩で解説しています。この記事では、Makeに焦点を当てて、登録から実際に自動化を動かすまでの手順を具体的に紹介します。

Makeとは何か

Makeは、チェコ発のノーコード自動化プラットフォームです。2022年に「Integromat」から名称変更しました。

Makeの特徴を一言で表すと、「ビジュアルでフローを組める自動化ツール」です。画面上にアプリのアイコンを並べて、線でつなぐだけで自動化フローが完成します。

Makeの主な特徴

項目 内容
対応アプリ数 1,800以上
無料プラン 月1,000オペレーション
日本語UI 部分的に対応
特徴 分岐・ループ・エラー処理に対応
学習コスト やや高め(Zapierより複雑な処理が可能)

Zapierとの最大の違いは、「分岐」や「ループ」が扱える点です。単純な「AならBをする」だけでなく、「AならBをする、ただしCの場合はDをする」のような複雑な条件分岐が組めます。一人社長の業務は例外処理が多いので、この柔軟性は大きな利点です。

Makeの基本操作

Makeを使い始める手順を解説します。

アカウント登録

  1. make.com にアクセスし、無料アカウントを作成する
  2. メールアドレスとパスワードを設定
  3. ダッシュボードが表示されたら準備完了

シナリオの作成

Makeでは、自動化の1つのフローを「シナリオ」と呼びます。シナリオを作成する手順は以下の通りです。

  1. ダッシュボード右上の「Create a new scenario」をクリック
  2. 空のキャンバスが表示される
  3. 中央の「+」ボタンをクリックし、最初のアプリ(トリガー)を選択
  4. 次のアプリ(アクション)を追加し、線でつなぐ
  5. 各アプリの設定を行う
  6. 右下の「Run once」でテスト実行
  7. 問題なければ「Scheduling」をオンにして自動実行を開始

基本用語

  • モジュール:フロー上の各ステップ(アプリのアイコン)
  • シナリオ:モジュールをつなげた一連のフロー
  • オペレーション:1つのモジュールが1回実行されること
  • トリガー:フローの起点となるイベント(例:メール受信)
  • アクション:トリガーの後に実行される処理(例:データ追加)

一人社長向け自動化レシピ3選

すぐに使える自動化レシピを3つ紹介します。

レシピ1:メール→Notionタスク自動登録

特定のラベルが付いたGmailをNotionのタスクデータベースに自動登録するフローです。

フロー:Gmail(トリガー)→ Notion(アクション)

設定手順:

  1. Gmailモジュールを追加し、「Watch Emails」を選択
  2. フィルタ条件を設定(例:ラベル「対応必要」が付いたメール)
  3. Notionモジュールを追加し、「Create a Database Item」を選択
  4. マッピングを設定
    • タイトル → メールの件名
    • 内容 → メールの本文
    • カテゴリ → 「メール対応」
    • 期限 → 受信日 + 2日

これで、対応が必要なメールが自動的にNotionのタスクリストに登録されます。メールを見て、手動でNotionに転記する手間がなくなります。

レシピ2:フォーム送信→顧客DBに自動登録+お礼メール送信

Webサイトの問い合わせフォームからの送信を、Googleスプレッドシートに自動記録し、お礼メールを自動送信するフローです。

フロー:Google Forms(トリガー)→ Google Sheets(アクション1)→ Gmail(アクション2)

設定手順:

  1. Google Formsモジュールで「Watch Responses」を選択
  2. Google Sheetsモジュールで「Add a Row」を選択し、顧客管理シートに情報を追加
  3. Gmailモジュールで「Send an Email」を選択し、お礼メールのテンプレートを設定

フォームの内容をスプレッドシートに転記する作業と、お礼メールの送信がすべて自動化されます。

レシピ3:ブログ更新→SNS自動投稿

ブログのRSSフィードを監視し、新しい記事が公開されたらX(Twitter)に自動投稿するフローです。

フロー:RSS(トリガー)→ X/Twitter(アクション)

設定手順:

  1. RSSモジュールで自社ブログのRSSフィードURLを設定
  2. Twitterモジュールで「Create a Tweet」を選択
  3. ツイート本文に記事タイトルとURLを自動挿入

これで、ブログを公開するたびにSNSへの告知が自動で行われます。SNS投稿の手間がなくなり、告知漏れも防げます。

料金プランの選び方

Makeの料金プランを比較します。

プラン 月額 オペレーション データ転送量 アクティブシナリオ数
Free $0 1,000/月 100MB 2
Core $9/月 10,000/月 1GB 無制限
Pro $16/月 10,000/月 1GB 無制限
Teams $29/月 10,000/月 1GB 無制限

一人社長には「Core」プランがおすすめです。月$9で10,000オペレーションあれば、5〜10個の自動化シナリオを十分に運用できます。

無料プランでも月1,000オペレーション使えるので、まずは無料で始めて、オペレーション数が足りなくなったらCoreプランに移行しましょう。

Make vs Zapier:一人社長にはどちらがいいか

「MakeとZapier、結局どちらを使えばいいのか」という質問をよく受けます。

Makeが向いている場合

  • コストを抑えたい(Zapierより安い)
  • 複雑な分岐処理が必要
  • ビジュアルでフローを確認したい
  • エラー処理を細かく設定したい

Zapierが向いている場合

  • 英語が苦手(Zapierの方がUIがシンプル)
  • 単純な自動化で十分
  • できるだけ早く自動化を始めたい
  • 日本語のサポートを重視する

どちらも優れたツールですが、コストパフォーマンスを重視するならMakeがおすすめです。自動化ツールを使ったさらなる効率化については、AI自動化で週10時間を削減|一人社長が実践した5つの業務効率化レシピ【月5,000円〜】でも紹介しています。SaaSの連携活用法は、freee・Notion・ChatGPT、つなげたら何が自動化できたかも参考になります。

まとめ:Makeで「作業する時間」を「稼ぐ時間」に変える

Makeを使えば、毎日30分の定型作業を自動化できます。月に換算すると10時間以上の削減です。この時間を、営業や企画、お客様との対話に使えたら、事業の成長スピードは大きく変わります。

今すぐ始められるステップをまとめます。

  1. make.com で無料アカウントを作成する
  2. レシピ1(メール→Notion)を試してみる
  3. うまくいったら、レシピ2・3に進む
  4. 慣れたらオリジナルの自動化を組む

プログラミングの知識は一切不要です。まずは一つのシナリオを動かしてみてください。


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